今回の観葉植物ブログは、特別企画の取材編です。
住宅街の一角にある、とある工房にお邪魔してきました。
今回お話を伺ったのは、趣味で観葉植物を育てていらっしゃるART makers(アートメーカーズ)の雪松さん。
なんとインドアプランツ歴は35年という大ベテランです!
長年植物と向き合ってきたからこそ語れる、深い植物愛と独特の育成スタイルについて、たっぷりとお話を伺ってきました。

住宅街にあるアートなポストと植物たち
ポストを通ると工房の入り口が見えてきました。



工房に入るなり様々な植物がお出迎えしてくれます

氏名:雪松さん
元東京のテレビ局の大道具職人。
現在は鹿児島市で、大道具や看板、インテリア施工など、空間をARTにするオーダーメイド制作を行っている。
ART makers(アートメーカーズ)
https://www.art-makers.jp
原点は小学生!感覚で覚えた植物の「生きる力」
ーー植物を育て始めたキッカケや、最初の思い出を教えてください。
アートメーカーズ雪松さん: 「一番古い記憶は、小学校高学年の頃ですね。親からもらったお小遣いを握りしめて、アジアンタムのようなシダ系の植物を買ったのが最初です。
当時はただ純粋に『育てたい』という気持ちが強くて。
2年ほど育てていたんですが、ある時水切れさせてしまったんです。
その時は必死になって、上からラップを巻いて湿気を保とうとしたりして(笑)。そうやって失敗しながら、感覚的に植物の育成を覚えていきました」

中学生になると、水草や水槽のレイアウトにも夢中になったというアートメーカーズ雪松さん。
この頃の経験が、現在の「環境を作る」という育成スタイルのルーツになっているようです。
「飾る」のではなく「自生地を作る」
ーー最近はどんな植物を、どこで購入されることが多いですか?
アートメーカーズ雪松さん: 「最近はもっぱらネットで購入することが多いですね。私は鹿児島に住んでいるんですが、このあたりだと珍しいアロイド系の植物があまり売っていなくて。買う時のコンセプトとしては、純粋な『出会い』を大切にしつつ、自分が本当に育ててみたいかどうかを基準にしています」



ーーたくさんの植物がありますが、どのように管理されているんですか?
アートメーカーズ雪松さん: 「植物がどうやってこの世に誕生したのか、そのルーツを考えるのが好きなんです。だから、育成のコンセプトは『自生地に近い空間を作ること』。見る人が見たら、おしゃれに飾っていると思われるかもしれませんが、結果的に飾ったように見えているだけなんです。購入したお店の人に環境を聞いたり、ネットで買った場合は自生地の気候を自分でとことん調べて、その環境を再現しています。考え方としては、パルダリウム(ガラス容器などで熱帯雨林の環境を再現する手法)から入っていくイメージですね」


宝石のような美しい植物たちのパルダリウム
失敗を恐れず、枯れかけた植物を復活させる喜び
ーー歴35年のベテランでも、失敗することはあるのでしょうか?
アートメーカーズ雪松さん: 「最近はありませんが、もちろん昔はありますよ!過去にはビカクシダを枯らしてしまったこともありますし、気難しいと言われるリドレイをダメにしてしまったこともあります。でも、失敗はつきもの。むしろ最近は、枯れかけてしまったフィロデンドロンなどを買ってきて、自分の環境で復活させることにも喜びを感じています」

植物が「生きやすい」環境づくりと、こだわらない「こだわり」
ーー植物を集めたり育てる中で、特に時間や情熱をかけているのはどんな部分ですか?
アートメーカーズ雪松さん: 「そうですね……気に入った植物に出会うために、県外まで足を運んで買いに行くこともあります。お迎えしたあとも、スキンダプサスをコルクに仕立てたり、ビカクシダの板付けをしたりするのは全部自分でやっているんですよ。あとは、それぞれの植物の性質や育てる環境に合わせて自分で土を配合して植え替えをしています。植物が少しでも『生きやすい』ように環境を整えてあげるのが好きなんですよね」





ーーそれだけ本格的だと、道具にも強いこだわりがあるのでは?
アートメーカーズ雪松さん: 「それが、道具に対するこだわりは特にないんですよ(笑)。私が大切なのは道具よりも、植物が生きる環境をどうやって作ってあげるかなので」

アートメーカーズさんの工房は、単なる植物の置き場所ではなく、地球上のどこかにある熱帯雨林を切り取ったかのような、生命力に溢れた空間でした。
「飾るのではなく、自生地を作る」

そのストイックでありながらも深い愛情に、観葉植物の奥深さを改めて教えられた取材となりました。

アートメーカーズの雪松さん、貴重なお話をありがとうございました!


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