病名 | 症状 | 治療方法 |
うどんこ病 | ・葉に白い粉のようなカビが発生する ・葉の変色、縮れ | ・発症した葉を切る ・重曹水をスプレー ・殺菌剤を使用する |
灰色かび病 | ・葉、茎に灰色のカビが発生する ・水っぽい斑点ができ腐敗する | ・感染部分を取り除く ・殺菌剤を使用する |
炭そ病 | 葉や茎に黒っぽい斑点ができ、次第に広がる | ・発症した葉を切る ・殺菌剤を使用する |
根腐れ | ・葉が黄色くなる ・土から異臭がする ・根が黒くなる | ・根腐れが進行した部分を切り取り植え替え ・殺菌剤を使用する |
斑点病 | 葉に茶色や黒の斑点ができる | ・感染した葉を除去 ・殺菌剤を使用する |
軟腐病 | ・葉や茎が水っぽくなり、ブヨブヨと柔らかくなる ・悪臭を伴い腐敗が進行する | ・感染部分をすぐに切り取る ・感染した植物を孤立させ、殺菌剤を使用する |
スス病 | 葉の表面が黒いススのようなカビで覆われる | ・害虫を駆除する(こちらを参照) |
観葉植物を育てていると、葉が変色したり、カビが生えたりすることがあります。
これは病気が原因かもしれません。
病気を放置すると、植物が弱ってしまい、最悪の場合は枯れてしまうことも…。
本記事では、観葉植物によく発生する病気の種類ごとの発生条件・症状・被害・治療方法・対策を詳しく解説します。
うどんこ病
主な発生条件
• 湿度が低く、風通しの悪い環境
• 春~秋にかけて発生しやすい
• 水やり不足や栄養不足の植物がなりやすい
症状
• 葉の表面に白い粉のようなカビが生える
• 葉の変色・縮れ・成長の停滞
被害
• 光合成が阻害され、植物の成長が鈍る
• 放置すると葉が枯れ落ちる
治療方法
✅ 発症した葉を切り取る
✅ 重曹水(1Lの水に小さじ1杯の重曹)をスプレーする
✅ 市販の殺菌剤(ベニカXファインスプレー、STダコニール1000など)を散布
対策
✅ 風通しをよくし、適度な葉水を行う
✅ 定期的に葉を拭き、カビの発生を防ぐ
✅ 窒素肥料を与えすぎない(うどんこ病を助長する)
灰色かび病
主な発生条件
• 湿度が高く、温度が20℃前後の環境
• 水のやりすぎや葉の過密
• 枯れ葉や傷口から感染しやすい
症状
• 葉や茎、花に灰色のカビが生える
• 水っぽい斑点ができ、腐敗する
被害
• 放置すると、株全体に広がり枯死する
• 特に花がダメージを受けやすい
治療方法
✅ 感染した部分をすぐに取り除く
✅ カビが生えた葉や枯れ葉はこまめに処分
✅ 殺菌剤(ダコニール1000、トップジンMなど)を散布
対策
✅ 葉が密集しないように剪定し、風通しをよくする
✅ 水やりは株元に行い、葉が濡れたままにならないようにする
✅ 枯れた葉や花をこまめに取り除く
炭疽病(たんそびょう)
主な発生条件
• 高温多湿(特に梅雨時期に多発)
• 水はけの悪い土や、葉の過湿状態
• 剪定や傷口から菌が侵入する
症状
• 葉や茎に黒っぽい斑点ができ、次第に広がる
• 葉が枯れ落ちることがある
被害
• 感染が進むと、株全体が弱りやすい
• 観葉植物の見た目が悪くなる
治療方法
✅ 発病した葉を切り取り処分
✅ 殺菌剤(STダコニール1000、ベニカXネクストスプレーなど)を散布
✅ 剪定後の傷口を保護し、菌の侵入を防ぐ
対策
✅ 水はけの良い土を使い、過湿を防ぐ
✅ 風通しの良い環境を維持する
✅ 発症した植物を他の植物と隔離する
根腐れ病
主な発生条件
• 水のやりすぎ・排水の悪い土
• 鉢底の水が溜まる環境
• 通気性の悪い土を使用している
症状
• 葉が黄色くなり、萎れる
• 土から異臭がする
• 根が黒くなり、ブヨブヨしている
被害
• 根が機能しなくなり、水を吸えなくなる
• 最終的に枯死することもある
治療方法
✅ 根腐れが進行した部分を切り取る
✅ 新しい清潔な土に植え替える
✅ 殺菌剤(ベンレート水和剤など)を使い、病原菌を除去
対策
✅ 水やりは「土の表面が乾いたら」にする
✅ 水はけの良い土(赤玉土・鹿沼土・パーライトなど)を使う
✅ 鉢の底に鉢底石を入れ、排水性を向上させる
斑点病
主な発生条件
• 高温多湿の環境(特に夏場)
• 葉が傷ついた箇所に菌が侵入
• 肥料の与えすぎによるストレス
症状
• 葉に茶色や黒の斑点が現れる
• 進行すると斑点が広がり、葉が枯れる
被害
• 葉が落ち、観葉植物の美しさが損なわれる
• 重症化すると成長が鈍る
治療方法
✅ 感染した葉をすぐに除去
✅ 殺菌剤(ダコニール1000、トップジンMなど)を散布
✅ 剪定後の傷口を清潔に保つ
対策
✅ 植物の間隔を広げ、風通しを確保する
✅ 肥料は適量にし、ストレスをかけない
✅ 葉の水分が乾きやすい時間帯に水やりをする
軟腐病(なんぷびょう)
主な発生条件
• 高温多湿の環境(特に夏場)
• 葉や茎に傷がつくと、細菌が侵入しやすい
• 水のやりすぎや過密な植え方
症状
• 葉や茎が水っぽくなり、ブヨブヨと柔らかくなる
• 悪臭を伴いながら腐敗が進行する
• 急速に広がり、短期間で植物全体がダメージを受ける
被害
• 感染部分が腐敗し、最終的に枯れてしまう
• 周囲の植物にも感染する恐れがある
治療方法
✅ 感染部分をすぐに切り取り、処分する
✅ 切り口に殺菌剤(ベンレート水和剤、トップジンMペーストなど)を塗る
✅ 感染が広がっている場合は、土も入れ替える
対策
✅ 剪定後は殺菌剤を塗り、傷口からの感染を防ぐ
✅ 水はけのよい土を使用し、湿気がこもらないようにする
✅ 定期的に葉や茎の状態をチェックし、早めに異常を発見する
スス病
主な発生条件
• アブラムシ・カイガラムシ・ハダニなどの害虫が発生した後
• 害虫の排泄物(甘い分泌物)が付着し、カビが繁殖
• 風通しが悪く、湿度が高い環境
症状
• 葉の表面が黒いススのようなカビで覆われる
• 光合成が阻害され、葉の元気がなくなる
• 進行すると、葉が枯れ落ちる
被害
• 見た目が悪くなり、観葉植物の美しさが損なわれる
• 植物の成長が遅れる
治療方法
✅ 害虫(アブラムシ・カイガラムシなど)を駆除する
✅ 黒いカビを湿らせた布や歯ブラシで丁寧に拭き取る
✅ 葉水を行い、清潔な環境を保つ
対策
✅ 害虫を寄せ付けないように、定期的に葉をチェック
✅ 風通しをよくし、湿度管理をする
✅ 害虫が発生したら、速やかに駆除する(ベニカXスプレーなど)
まとめ
観葉植物の病気は、過湿・通気不足・高温多湿が原因となることが多いです。
✅ 病気予防のポイント
• サーキュレーターで風通しをよくする
• 適度な水やりと土の管理を徹底する
• 定期的に葉の状態をチェックし、早めに対処する
定期的なチェックと適切な管理を行い、早期発見・早期対処を心がけましょう!
コメント